糖尿病と体重コントロール その1

糖尿病と体重コントロール その1

タイトルを聞いて「えーっ、また体重の話?もう聞き飽きたよ」と思う方も多いかもしれませんね。

でもちょっと待った!実は最近の研究によって、体重と糖尿病の関係が違った方面から見直されているのです。

これまでの常識を覆すような新しい説もぞくぞく登場しているのです。現在、体重コントロールで悩んでいる方もヒントが見つけられるかも。

肥満と糖尿の関係

これだけ医学が発展した今でも、糖尿病が疑われる人の数は増え続けています。少し前のデータですが、平成19年の国民健康・栄養調査では、“糖尿病が強く疑われる人”は約890万人、糖尿病予備群と呼ばれる“糖尿病の可能性を否定できない人”は約1320万人。合わせると約2210万人にも達すると推定されました。

その一年前の平成18年の調査では、“糖尿病が強く疑われる人”は約820万人、“糖尿病の可能性を否定できない人”は約1050万人で、合わせて約1870万人。つまり、糖尿病人口はわずか一年の間で約340万人も増加したことになるのです!

様々な取り組みの結果、最近では糖尿病予備軍は減っていますが、それでも2000万人以上の方が糖尿病を意識して生活しなければいけない現状です。

糖尿病といえば、太り過ぎ、いわゆる肥満と関係があることは、良く知られていますね。一般に、糖尿病=食べすぎというイメージがあるのも確かです。しかしこのように、糖尿病が疑われる人の数が増えているにもかかわらず、体重オーバーのいわゆる「肥満者」はさほど増えていないという事実があります。

それどころか、糖尿病が疑われる人もしくは現在糖尿病の人の間で、肥満タイプの人の数は決して増えておらず、むしろふつう体型またはやせ型の人が増えているのです。

糖尿病には、一型糖尿病と二型糖尿病とがありますが、現在、日本人の糖尿病の95%以上が、肥満や運動不足が原因の2型糖尿病といわれています。そのため、まずは肥満対策とされてきたのが近年の流れです。「脱メタボ」などという言葉がはやったのもこのころでした。しかし最近わかってきたことがあります。それは「やせている人」ならいいのかというと、単純にそういうことでもないのです。

数字で証明しましょう。日本人の肥満度は世界的に見ると166位と非常に低くなっています。これは数にしなくても、欧米諸国の人と比べると容易にわかるでしょう。たとえば、アメリカの人たちを見ると、日本人とは違い明らかに大柄な人がいることがわかります。「どうしてこんなに肥っているの」といいたくなるくらい、日本とは規格サイズの異なる肥満の人を目にすることもあるでしょう。

そうです。日本は肥満の人が少ない、むしろやせの人が多い国なのです。ところが、糖尿病ランキングは6位なんです。
これこそが、肥満=糖尿病と言えない理由です。

つまり、日本人の糖尿病の特徴は「痩せ型の糖尿病」ということになるのです。

やせていても糖尿病になるのはなぜ その1

日本において、やせ型またはふつう体型の人の間で糖尿病が増えているとお話ししましたが、割合こそ少ないものの外国でも同様の傾向はみられています。

イギリスでテイラー教授という人が行ったある研究があります。「英国糖尿病前向き研究」という研究で1977年〜1991年に登録された5,102人の糖尿病患者のデータを解析したところ、うち約10%は、肥満指数を示すBMIという値が18.5〜24.9の標準体重の患者だったそうです。
研究では、イギリスの2型糖尿病患者のうち、64%はBMIが25未満、すなわちふつう体型だと推定しています。

テイラー教授は、「標準体重なのに糖尿病を発症する人は予想以上に多いことが判明しました。標準体重であっても、体脂肪が多く蓄積している患者が少なくありません」といっています。さらに、「肥満と糖尿病について考えるときには、体脂肪の量だけでなく、分布状態にも注意する必要があります」とコメントしています。

これはどういうことなのでしょうか。一般に体重が増えれば脂肪も増えると考えられています。しかし、教授によると、大切なのは脂肪の量ではなくついている「場所」であるというのです。

脂肪組織には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」があり、どちらもエネルギーを備蓄していますが、それぞれ違う働きをしています。たとえば皮膚のすぐ下にある「皮下脂肪」は外からの刺激を吸収したり、外気温の変化を断熱することで、体温を一定に保つ役割を果たしています。他方、「内臓脂肪」には内臓のまわり、とくにお腹の中の腸のまわりにつくことで、内臓の働きを正常に保つ役割があります。

そして最近では、皮下脂肪でも内臓脂肪でもなく、本来は脂肪がたまらない臓器の中にたまる「異所性脂肪」が第3の脂肪として注目されているのです。

この「異所性脂肪」とは、皮下でも内臓でもない、肝臓や筋肉、心臓といった臓器にエネルギー源として蓄えられる脂肪のことです。少量であれば問題はないが、過剰に蓄積すると脂肪肝や非アルコール性肝炎、2型糖尿病などの原因になるのだとか。これこそが、「やせ型糖尿病」の原因ではないかと考えられているのです。

やせている人は内臓や皮下の脂肪を貯蔵する能力が低いためにやせているのですが、代わりに内臓でも皮下でもない「異所性脂肪」が増えやすいことがわかっています。つまり、やせていてる人は「異所性脂肪」がたまりやすいのです。
最近の研究からは、異所性脂肪には以下のような特徴があることがわかってきました。

●やせていても、「異所性脂肪」がたまりやすい人がいる。

やせ型の人が糖尿病を発症する場合、このケースが多いのではないかと考えられ始めています。

●運動不足と脂肪分の取り過ぎが「異所性脂肪」がたまる原因の一つである。

単純なカロリーオーバーではなく、とくに脂肪分の摂取によって異所性脂肪が増えることがわかっています。

●「異所性脂肪」はわずかな時間単位で増加も減少もする。

たとえば、異所性脂肪は、1日運動をさぼったり、3日続けて高脂肪のものを食べたりすると、てきめんに増加することがわかっています。しかし反面、数時間の運動で減少もします。良くも悪くも反応が早いということです。

今回のまとめ

いかがでしたか。糖尿病は、単に肥満が原因ではなく、その脂肪の分布にも原因があったのです。そうであれば、世界的に見て肥満の少ない日本で糖尿病患者の数が多いとしても、おかしなことではありませんね。

・日本は、糖尿病人口の多い国6位であるが、肥満者は少ない

・日本は、「やせている人の糖尿病」が多い国である

・原因として、やせている人に増えやすい異所性脂肪の存在が挙げられる

・異所性脂肪は、わずかな時間で変動しやすい

→ 関連項目 体重によって変わる!インスリンの投与量の単位

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