糖尿病とスポーツその1

糖尿病とスポーツその1

※「糖尿病と闘う」とは、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせて、医師の指導のもとで、糖尿病が悪化しないように真剣に取り組むことを意味します。特定の食品が糖尿病に効くことを示唆するものではありません。※ご紹介する声は、特定の食品が疾病に効くことを示唆するものではありません。あくまでも、読者の皆さまが医師の指導のもとで食事療法・運動療法・薬物療法に取り組まれた結果です。

糖尿病だとスポーツは危険?

糖尿病を抱えていても、病気に振り回されない生活や人生を送り
たい、と考えるのは当然です。

最近は、QOL(QualityofLifeクオリティ・オブ・ライフ)
の考えに基づいて、糖尿病であっても色々な楽しみを制限するこ
となく、安全な範囲で様々なものを楽しむべきだ、と勧める専門
家が増えてきています。

その中には、健康維持を目的とした運動ではなく、趣味として楽
しみとしてのスポーツがあります。

基本的には、糖尿病だからといって、やっていけないことはなに
もありません。

ですが、人によっては制限があったり、禁止される場合もありま
す。

それはたとえば・・・

血糖コントロールが極端にできていない。

増殖網膜症による新しい眼底出血がある。

腎不全の状態である。

心疾患や心肺機能に障害がある。

足の壊疽。

高度の糖尿病自律神経障害がある

といった場合です。

急に一念発起してスポーツを始めるのは、侮れないリスクが潜ん
でいますので、まずは主治医に相談し、合併症のリスクが高い目
の検査、腎臓や心臓、足の神経障害などのメディカルチェックを
きちんと受けてから、自分に合ったアドバイスをもらいましょう。

その上で楽しむのなら、スポーツには以下のようなメリットがあ
ります。

1.血糖コントロールに有効

2.食事療法との合わせ技で、肥満解消に役立つ

3.中性脂肪の量を減らし、善玉コレステロールを増やし、動脈
硬化を予防できる

4.血圧を下げる効果がある

5.インスリンの作用効率を高め、インスリンや経口薬の量を減らせる

6.ストレスは血糖値を上げるというデータあり!ストレス解消は
QOLを向上させるだけでなく、血糖上昇抑制!

スポーツを趣味として楽しむメリットは多くありますね。

この中の1と5についてもう少し医学的に解説すると・・・

・血糖値が下がる仕組み
スポーツをすると、筋肉がエネルギーを消費する。するとエネ
ルギーを補充するために筋肉は血液中のブドウ糖をせっせと取
り込み始める。かくして血糖値が下がる。

・インスリンの量を減らせる理由
スポーツをすると筋肉や脂肪細胞の対インスリン反応が向上す
る。すると少ないインスリン分泌でも血液中のブドウ糖濃度の
調整ができるようになり、インスリン量を減らせる。さらにす
い臓の疲労度を低く出来る。

こういった科学的根拠に基づいた多くのメリットがあるのがスポー
ツの良いところですね。

「楽しい」が「健康維持」に直結するって、本当に素晴らしいで
すね!

こんなスポーツでも大丈夫?

では実際にスポーツを行う場合の注意点などを、具体的に考えて
いきましょう。

●ジョギングするなら?

大切なので最初に書いておきますが、肥満の人には、ジョギング
はおススメできません。

というのも、心臓はもとより、膝に負担がかかり過ぎ、痛めてし
まうケースが少なくないからです。

膝を痛めてしまうと、ジョギングはおろか、もうスポーツどころ
ではありませんからね。

自分は肥満かなという人は、まずはウォーキングで体重を落し、
それからジョギングに進むようにしてください。

で、晴れてジョギング開始したら・・・

スピードは、「隣の人とおしゃべりできるギリギリの早さ」がよ
いとされています。長続きさせるためにも、一緒に走ってくれる
仲間を見つけましょう。

脈拍数なら1分間に100~120ぐらいが目安。

そして、理想は週3日以上走ること。

トレーニングをしてきた人が3日休むと、「インスリン感受性」
がトレーニング前の状態に戻ってしまうといわれています。

もったいないですよね。

せっかくですから、1週間に3日以上は走ってください。

そして時間帯は朝よりも夕食後がおススメ。

なんとなくジョギングって、朝食前に、清々しい空気の中を走る
というイメージがありますが、実は糖尿病で、朝空腹でジョギン
グするのは低血糖を引き起こすことがよくみられるのです。

糖尿病患者が朝空腹でジョギングして、低血糖性昏睡になったケー
スは多いようです。

朝走るなら、軽くでも食事をして、その後の方が安全ですよ。

一方、夕食後はというと、低血糖問題がクリアできる上に、夕食
で摂ったものを消費してから眠れるので、朝の血糖値が上がらな
くて済むというメリットもあります。

あとはこまめな水分補給を忘れずに!

●山登りをするなら?

山登りには体力的なリスクとともに、具合が悪くなってもすぐに
は病院へ行けないこと、基本的に自分の足で歩き、自分の足で帰っ
てこなくてはならないということなどの大前提があります。

健康な人でも、リスクがあるのが山登り。

糖尿病がある場合には、よりいっそうの覚悟と準備が必要なのは
いうまでもありません。

準備の手始めは、自分が登山しても大丈夫なのかどうかのチェッ
クです。

内服薬やインスリン療法で治療を受けている方は要注意。

血糖を下げるためによく使われる、体内のインスリンを増やす薬
は日常生活での運動量に合わせてあるため、多量のカロリーを消
費する登山を行った場合には低血糖を起こしてしまう可能性があ
ります。

インスリンを注射している場合も同様です。

事前に必ず主治医に相談してから山に入るようにしてください。

よって必携の持ち物その1は、ブドウ糖です。

低血糖の危険がありますから、低血糖の症状が現れたら早めに摂
取するようにしましょう。

必携品その2は血糖測定器です。

山登りを本格的に楽しみたいなら、ぜひ血糖測定器を購入してく
ださい。

普段から測定し、かつ山にも持参することをおススメします。

何を食べた時、あるいはどんな運動したときに血糖値がどう変化
するのか知っておくと、かなり安心ですから。

登山以前に、しっかりと体力をつけておくのも重要な準備ですよ。

確かに山登りは、糖尿の方にとっては少し高度な趣味、楽しみと
いえるかもしれません。

しかし登頂した時の爽快感、絶景、清々しさは、他のスポーツで
は味わえない楽しみとも言われています。

しっかりとした体調管理と事前の準備を行なって、この喜びを味
わってみませんか?

今回のまとめ

糖尿病だからといって、スポーツを諦める必要はありません。
ただし、それ相応の注意は必要。

覚えておくべきポイントは・・・

・スポーツを始める際には、必ず主治医に相談を
・合併症によっては制限や禁止もありうる
・ジョギングのスピードは隣の人とおしゃべりできる程度
・走るなら夕食後がオススメ
・肥満の人は、ジョギング前にウォーキングで体慣らしを
・登山するなら、血糖値測定器を購入しよう
・登山には日常的な体力づくりが必要

どうかゆったりとしたペースで、自分の体調と相談しながら楽し
んでください。

→ 関連項目 糖尿病の改善にウォーキングが効く?

↓ ↓ 下記をクリック ↓ ↓

糖尿病の本当の原因とは?

マンガで読む衝撃の真実とは!?糖尿病の本当の原因

▲ページのトップに戻る

 

メルマガ情報

くたばれ!糖尿病

糖尿のなぜ?どうして?を徹底解説
糖尿のそこが知りたい!を完全解決

↓メールアドレスを入力する



詳しくはこちら

まぐまぐ公認 殿堂入りメールマガジン くたばれ糖尿病

メルマガのご感想

基礎講座一覧

脳梗塞解説ガイド

なるほど糖尿コラム

「くたばれ!糖尿病」メルマガ登録

糖尿病のなぜ?どうして?を徹底解説。糖尿のそこが知りたい!を完全解決。

↓メールアドレスを入力する