突然死の原因のひとつである「心筋梗塞」。この病気は、心臓の血管が詰まることで発症します。厚生労働省の発表によると、平成26年に心筋梗塞で亡くなった方は38,991人(男性:21,801人、女性:17,190人)です。
心筋梗塞は、生活習慣病に大きく関係している病気です。普段の生活習慣も心筋梗塞を発症させてしまう大きな要因になるといわれています。発症すると1時間以内に死に至る確率が極めて高い危険な病気であるため、注意が必要です。
今回は、そんな心筋梗塞の原因や対策をご紹介します。
心筋梗塞が起こる原因はさまざま
心筋梗塞は、心臓の血管に動脈硬化が起こって発症します。血管に動脈硬化が起こる原因は、加齢、脂肪分の多い食事、アルコールの過剰摂取、ストレス、喫煙、運動不足、肥満などさまざまです。
上述した通り、普段の生活習慣が大きく関わっています。
心筋梗塞を引き起こす主な原因となる生活習慣としては、以下のものがあります。
・加齢
人間の体は、歳を重ねるごとに老化します。血管も同様に老化します。老化すると、弾力があった血管は硬くなり、脆くなって傷つきやすくなっていきます。血管が老化した上で、肥満や悪玉コレステロール値が高い状態、または高血圧などの症状が重なることで、血液が脂肪分によってドロドロになり、血管に脂肪がたまっていきます。たまった脂肪は血管の壁にへばりついて動脈硬化が起こり、血液が流れにくくなります。そして、心臓まで血液が届かずに心筋梗塞が発症します。
・脂肪分の多い食事
近年、日本の食事は欧米化しています。欧米化した食事は肉中心なので、脂肪分が多く、血液の中に悪玉コレステロールが増加します。血液に悪玉コレステロールが増えると動脈硬化や狭心症のリスクが高くなり、心筋梗塞へ発展することがあります。
・アルコールの過剰摂取
アルコールは、利尿作用があるので過剰摂取すると脱水症状が起こります。脱水になると血液が粘着質になり、血栓ができやすくなります。
・ストレス
ストレスを感じるとホルモンバランスが崩れて、心臓に異常が起こりやすくなります。また、ストレスを体内に蓄積するとうつ病に発展することがあります。
うつ病と心筋梗塞は深い関係があり、不規則な生活やストレスによって分泌されるホルモンの影響で心筋梗塞が引き起こされると考えられています。
・喫煙
喫煙による影響で、心筋梗塞が引き起こされます。タバコに含まれている一酸化炭素や、タールによって血管内に障害が起こります。また、善玉コレステロールが減少し悪玉コレステロールが増加します。
タバコの煙は一時的に心拍数や血圧を上げ、血管を収縮し心筋梗塞を引き起こしやすい環境を作ります。
以上が、心筋梗塞を引き起こす原因です。上記以外にも、運動不足や肥満も影響します。運動不足や肥満は、動脈硬化によって体内の血液循環が悪くなり、胸の痛みや動悸、息切れなどの症状が起こります。
また、急に運動したことで体に力が入ったときや急に体を冷えさせてしまう冬のお風呂などで心臓の血管が縮まることがあります。動脈硬化で血管が狭くなった状態でさらに縮まると、流れてきた血栓が詰まって心筋梗塞を引き起こします。
心筋梗塞を引き起こさない対策
心筋梗塞は、命に関わる恐ろしい病気です、もっとも、生活習慣を見直し、動脈硬化が起こらない健康的な血管を保てるように生活することで、ある程度は予防することができます。
心筋梗塞を予防するためには、栄養バランスを考えた食事や適度な運動、さらにはストレスをためない生活などを意識して生活を送ることが大切です。また、心臓がおかしいと思ったらすぐに検査して適切な治療を受けることが重要です。呼吸が苦しい・冷や汗が出る、または脂汗が出る・吐き気がする・胃が痛むなどの心臓に負担がかかったことで起こる症状が出たら、すぐに病院で診察を受けましょう。
早期発見・早期治療により、最悪な状況を未然に防ぐことができます。
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