ガンは、生活習慣病の中で最も死亡率の高い病気です。その中でも、肺ガン、胃ガン、そして大腸ガンの3種類は、特に死亡率が高いガンであると知られています。ただし、ガンは早期に発見することができれば、完治させることが可能です。
ガンを早期に発見するためには、それぞれのガンの初期症状が起こった際に病院で検査を受けることが大切です。
今回は、肺ガン、胃ガン、大腸ガンのそれぞれの前兆として起こる初期症状についてご紹介します。
肺ガンの前兆
肺ガンには肺扁平上皮ガンや小細胞ガンといった肺門型のガンと、肺腺ガンや大細胞ガンといった肺野型のガンがあります。ただし、どちらのガンにも下記の前兆が見られます。
・息苦しさ
息苦しさや息切れは、肺ガンの症状としてよく見られます。階段の昇り降りといった動作で息苦しさを感じる場合には、医療機関を受診することが大切です。なお、肺ガンの症状が末期まで進行すると、胸水と呼ばれる肺に水がたまる症状によって息苦しさを感じます。早期発見のためにも、体が疲れやすいと感じる場合には、肺ガンの検査を受けましょう。
・2週間以上にわたって続く咳
風邪による咳は、だいたい1週間で静まることがほとんどです。しかし、もしも咳が2週間以上続いた場合には、肺ガンの前兆である可能性が高いため医療機関に受診することが大切です。
2週間経たずとも血が混じった痰が出た場合には、早急に医療機関に受診しましょう。
・胸の痛み
咳をしたり呼吸をしたりする際に胸の痛みを感じる場合には、医療機関を受診することが大切です。ガンの症状が初期の頃は、その痛みは軽いため油断する人も多くいます。しかし、症状が重くなるにつれて痛みが強まるため、早めの対策が必要です。
胃ガンの前兆
胃ガンの初期症状は胃潰瘍や胃炎の症状に似ていることが多いため、市販の医薬品などで対処しようとする方も多くいます。そのため、胃ガンの症状を進行させてしまいます。
下記の症状が現れた場合には、自分で決めつけようとせずに、医療機関を受診しましょう。
・慢性的な吐き気
胃ガンに罹患した患者は、常に吐き気が伴います。これは、胃の出口付近にガン細胞が生じることで、食べ物の通る道が狭くなってしまうことで起こります。そのため、吐き気が長く続く場合には注意が必要です。
・上腹部の慢性的な痛みや不快感
胃ガン患者の約40%が、初期症状としてみぞおち付近の慢性的な痛みを感じています。この症状は十二指腸潰瘍や胃潰瘍の症状に似ていますが、胃ガンの可能性を疑って医療機関に受診することが大切です。
・食欲不振
風邪や夏バテでもなく食欲が無くなってきている場合には、胃ガンの可能性があります。特に、料理の好みが変化したり、体重が減少したりといったことが食欲不振になってから起こった場合には、早急に医療機関を受診しましょう。
大腸ガンの前兆
大腸ガンは現在、死亡率が急上昇しているガンです。
下記の症状が現れたのであれば、他の病気であると勝手に決めずに医師の判断を仰ぎましょう。
・慢性的な腹痛
便が大腸内を通る際にガン細胞を圧迫するため、痛みが生じます。初期症状の場合にはチクチクとした痛みを伴いますが、症状が腹膜に達すると強い痛みが現れます。
・血便
便に血が混じる理由としては、ガンによる出血があげられます。なお、便に混じった血の色によって、ガンの生じた部位をある程度特定することができます。例えば、鈍い色の血が混じっている場合には、大腸の奥の方でガンが生じています。逆に、血の色が鮮やかな場合には、直腸の近くでガンが生じています。
痔と症状が似ているため、血が混じっていても医療機関を受診しない方もいます。大腸ガンを早期発見するためには、自分で判断せずに医療機関を訪れましょう。
・下痢と便秘
腸内のガン細胞が大きくなると、便の通り道が細くなるため便秘になりやすくなります。そこで便を無理矢理出そうとした結果、腸内の動きが活発になって下痢を引き起こします。
この症状は過敏性腸症候群の症状に似ているため、勘違いしないことが大切です。
→ 関連項目 糖尿病とガンの危険な関係 - その①
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