運動療法は必要?

運動療法は必要?

糖尿病を改善する方法として、「食事療法」「薬物療法」「運動療法」が必要だといわれています。しかし、体調が優れない日々が続くと体を動かせない状態になったり、元々運動することが苦手だと運動療法が苦痛に感じてしまったりなどの理由で運動療法を続けられないと悩んでいる方もいます。
そこで今回は、糖尿病の運動療法の必要性と効果的な運動療法についてご紹介します。

糖尿病に運動療法は必要?

糖尿病を改善するために運動療法を行うことは、運動が苦手な方にとって苦痛を感じることです。中には、運動療法を行うことに対して疑問を持っている方もいるかもしれません。
以下では、疑問の一例をご紹介します。

東京都 三浦さん

「三年前から糖尿病と付き合っており、食事療法もそれなりに日々頑張って続けています。お酒は一切飲まず、薬もいわれた通り飲んでいます。しかし、仕事が忙しい、運動が元々苦手ということもあり、なかなかいわれた通りの運動を行うことができません。担当の医者からは、毎回のように運動、運動とそればかりいわれています。やはり、運動療法は行わないといけないのでしょうか。」

三浦さんのように「仕事が忙しい」や「運動が元々苦手」などが重なると運動療法を行うことに苦痛を感じてしまうかもしれません。
では、なぜ運動療法が糖尿病を改善するのに必要なのでしょうか。主に、以下のような理由が考えられます。

・ダイエット効果を期待できる
糖尿病の方は、一般的に肥満気味の方が多いとされています。そのため、健康的に体重を減らすために運動療法でダイエットします。運動は、高いダイエット効果を期待できるので、積極的に取り組む必要があります。

・インスリンの働きをよくする
肥満気味の体型は、インスリンの働きを悪くします。体重が増えれば増えるほどインスリンの働きが悪くなり、血糖値がどんどん上昇します。しかし、運動を行うことで体重が減少し肥満が解消されていき、インスリンの働きを良好にできます。インスリンの働きがよくなれば、血糖値が下がって糖尿病の症状も改善されていくことにつながります。糖尿病の運動療法は単純に体重を落とすダイエットだけでなく、インスリンの働きにも影響します。

・ブドウ糖の代謝が促進される
運動することで体重が減りインスリンの働きがよくなれば、ブドウ糖の代謝も促進されます。体を動かすことは、インスリンの働きの感度を高めるので、ブドウ糖の代謝が良好になり血糖値を下げることにつながります。

このように、運動療法は単純に体重を減らすことが目的ではなく、間接的にインスリンの働きをよくしたり、感度を高めたりすることができます。そのため、糖尿病の治療に運動療法は欠かせないものとして考えられています。

糖尿病に効果的な運動

糖尿病に効果的な運動は、無酸素運動ではなく有酸素運動です。有酸素運動は、体の中に新鮮な空気を送り込み、吐き出しながら行う運動です。代表的な有酸素運動といえば、ジョギングやウォーキング、自転車、水泳などです。これらの有酸素運動は、少なくとも30分以上続けて行うのが望ましいといわれています。しかし、運動が苦手な方からすればジョギングや自転車、水泳などを30分以上続けることが困難かもしれません。
有酸素運動を続けるなら、自分のペースで行える運動を選ぶことが大切です。運動が苦手な方なら、ウォーキングから始めて少しずつ体を慣らし、ジョギングや自転車など少しハードな運動に移っていくとよいでしょう。水泳に興味があるのであれば、プールの中を歩くことから始めて最終的に泳げるようにしていくこともおすすめです。
運動療法は続けることが大事なので、運動したりしなかったりの日々を続けると運動療法の効果を期待できなくなります。毎日自分のペースで運動を続けていくことが大切なので、負担にならない運動方法を選択して続けるようにしましょう。

運動療法を避けたほうが望ましい方もいる

糖尿病を改善するには運動療法が大切です。しかし、中には運動を避けたほうが望ましいという方もいます。運動療法を避けたほうがよいとされている方は、以下の通りです。

・不整脈や狭心症などの心臓に病気を持っている方
・深刻な高血糖状態の方
・神経障害がある方
・網膜症の方
・副作用などで稀に低血糖の症状が出る方

上記の症状がある方は、運動を行わないようにする、または体に負担がかからないように慎重に行う必要があります。運動療法は糖尿病の治療に必須とされていますが、自分の体調や症状の進行具合、他の疾患の有無などを考えると避けたほうがよい場合もあります。医師とよく相談して運動療法を行うか決めましょう。

医師によっては、きちんと問診せずに糖尿病という診断だけでマニュアル通りの治療を行い、運動療法を勧めることもあります。しかし、運動療法を行うことで大切なのは、自分の体の状態に合わせて行うことです。医師の判断だけでなく自分でも調べて把握し、運動を行うかどうかの決断も必要です。すべての医師がマニュアル通りというわけではありませんが、中にはマニュアル通りの医師もいるので「本当にいいのか?」と疑うようなことがあったら自身で調べることも大事です。

 

糖尿病を改善するためには、運動療法が必要不可欠です。しかし、体の状態で運動しないほうがよい場合や別の病気の関係で運動療法を避けたほうがよい場合もあります。糖尿病を改善するために運動療法を行うときは、自分の体の状態を確認して運動してよいか見極めることが大切です。
また、運動療法について医師に相談することも大事です。糖尿病の状態や体調などを踏まえて医師と一緒に運動のスケジュールを立てることは、効率よく体に負担を与えずに続けられるようにできます。自分の体に負担を与えないように運動すれば、精神的な負担も感じずに体を動かせます。
運動が苦手な方でも行える簡単な方法があるので、まずは「毎日続ける」ことを意識してみましょう。意識して毎日運動を行えば、習慣となって糖尿病を改善できるように体の状態を整えることができます。



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