「ミミズパワーで勝ち抜く」 2―ミミズパワーのABC

「ミミズパワーで勝ち抜く」 2―ミミズパワーのABC

漢方ではミミズは薬物

 漢方医学の最古の原点として365種の生薬(薬効を持つ植物・動物・菌類)を記した『神農本草経』(2世紀初頭)には、ミミズが「蚯蚓(きゅういん)」の名前で収載されており、その名は土を盛り上げながら、弓を引きように体を伸縮させて進む姿に由来しています。
 古代社会では生薬が大きな役割を果たし、その用法も時代とともに究められていきますが、文献上に「地龍」の名でミミズが再登場するのは11世紀の『図経本草』です。天の龍になぞらえて、ミミズは「地上の龍」だというのです。そして地龍(ミミズ)にはいかにも龍らしく、①解熱作用 ②鎮痛・鎮痙作用 ③利尿作用 ④血圧降下作用 ⑤糖尿病の改善作用 ⑥血行促進作用 ⑦消炎作用 ⑧殺菌作用 
など様々な薬効が並び、さらに加えて「⑨中風の改善、⑩胸痺の改善」が掲載されています。
⑨の中風は、古くは「中気、風疾」とも呼ばれた脳卒中(脳溢血)のことで、脳出血(脳内出血・くも膜下出血)と脳梗塞(脳梗塞を含む)を指します。
 その死亡率を見ると、脳出血が1960年から減少しながら75年までは脳梗塞より多かったのですが、それ以降は年々増加傾向の脳梗塞が逆転し、現在は脳血管疾患全体の60%以上を占めるようになっています。
 また、⑩の胸痺は、差し込むように心臓が痛む症状で、近年いよいよ増える一方の狭心症と心筋梗塞に相当します。
 地龍の多くの効能には相互に関連性が見られますが、私たちを苦しめている生活習慣病や内科疾患に、あたかも万能薬のように幅広く対応していることがわかります。

 

立証された「漢方の秘伝」の実力

 日本の漢方医療は明治期を迎えて舞台裏に押しやられ、ようやく漢方エキス剤が医療保険で扱われるようになるのは昭和51年のことですが、その間も生薬の成分研究は盛んに行われ、漢方処方は配置売薬にも応用され、地龍も「解熱・鎮痛・消炎・殺菌作用」などの効能を目標にした薬がつくられて今日を迎えています。
 この地龍が、改めて科学的な検証の場に登場したのは今から25年ほど前のことでした。地龍の特徴的な薬効である「中風・胸痺の改善作用」― すなわちその疾患の原因である血栓を溶かす作用について、宮崎医科大学第二生理学教室(現・宮崎大学医学部)で系統的に検討が加えられたのです。
 実験開始に当たっては、雨に濡れた道端に散乱しているミミズの死骸が自然に溶けていくことに着想を得たいというエピソードが伝えられていますが、基礎実験を積み重ねたあと、実際にミミズをフィブリン平板の上に並べて調べる試験が行われました。
 フィブリン平板は、シャーレの中に線維素フィブリン(血栓を形成するタンパク質)溶液を入れて固めた実験用に基盤です。この上へ血栓を溶かす酵素(ウロキナーゼなど)を点滴すると、半透明だったフィブリン平板の表面が溶けて透明になり、その溶けた輪の大きさから試料の「血栓(線維素)を溶かす力」が測れます。
 そこでミミズを1センチくらいに切り分けて、フィブリン平板に順番に置いてみると、頭部から3分の1くらいまでの部分では透明な輪が大きく広がりました。それは、染み出たミミズの体液成分に「線溶活性」があるという証拠です。
 この結果に勇気を得た実験室では、ミミズの冷凍乾燥粉末をつくって種々の動物実験を行い、この粉末を経口投与すると医薬品ウロキナーゼを静脈注射した場合と同じく、高い血栓溶解作用を示すことを確認したのです。
 研究室ではさらに有効成分の分析にも成功し、また、それが生体内で出血を助長するような副作用を示さないことも確認、その後の実用化への道が開かれていきました。

 

ミミズの教訓

 この研究では、もう一つの示唆に富む実験結果が報告されています。それはミミズの線溶酵素の有効性を調べるために、実際にボランティアの助手や学生がサンプルの粉末を摂取して,血液中に出てくるFDP(フィブリン分解産物)の量を量ったデータです。もしこの人たちの血液中に小さな血栓があれば、それが線溶酵素によって分解されて、その痕跡がFDPとして血液中に出るはずですから、これによって「ミミズ線溶酵素は体内で作用するか否か」を確認できるわけです。
 研究に参加したボランティアは助手や学生たち6人で、20~30代という若さでしたから、常識的には血栓ができる年齢ではなくFDPが検出されないことも考えられました。しかし結果的には、ミミズ線溶酵素を摂取した翌日、全員のFDP値が上昇したのです。
 この結果は、少なくとも二つのことを考えてくれるでしょう。その一つは心配する段階ではないにせよ、たとえ若くとも多少なりと血栓ができている、ということです。
 私たちの体には体重の約7~8%(約5リットル)の血液が流れていますが、毛細血管を全て含めた全身の血管の総延長は、計算上10万キロにも達するとされています。しかも毛細血管の末端は、小さな赤血球が変形しながらやっと通り抜けられるほどの細さなのですから、無数とも言える毛細血管のどこかに傷がついて血小板が集まり、そこに小さな血栓ができる可能性は否めません。
 そして第二の教訓は、血栓ができる可能性は加齢とともに増大していきますが、ある段階までは自覚症状がない、ということです。
 このことは、漢方医学が重視してきた「未病」と言う考え方に通じています。

 

誰もが危険を背負っている

 未病は「まだ病気ではない」という意味で、約2000年前の中国最古の医学書『黄帝内経』(こうていだいけい)に「名医は病んでしまった者を治さず、未病を治す(上工不治己病、治未病)」と書かれていることに由来します。
 ひとたび発病してしまうと治りにくくなり、余病も出て悩まされることは誰でも経験することですが、そうなる前に生活習慣病を改め、養生を心がけ、自然治癒力を高めなさい、というのが未病の考え方です。
 その手当てが遅れて病気になったときは、漢方ではまず養生できる状態まで導いたあと、
その自然治癒力を高めるように導き、徐々に回復していくのを時間をかけて手助けする、という方法をとります。
 一方、現在の病院医療では、まず表面に出た症状に対処するとともに、各種の検査で原因を探しながら次の手だてを考えていきますが、検査値や映像に変化がなくて病名が決められない場合があります。また、だるい、胃もたれ、不眠、肩こりなど、適切な治療法が確立していない場合も珍しくありません。こうして現に不具合を訴えていながら、病気ではないからと放り出されるようなことも起こります。
 このとき「養生する」という立場に立てば、原因不明の愁訴を未病として促え、その人の生活習慣にまで踏み込んでいくことができます。先の研究室のテストで若い人に血栓の痕跡が見られたことも、未病の状態であると認識すれば新たな展望が得られるでしょう。
 つまり、ドロドロ血液が毛細血管のトラブルを生み、それが微小血栓を生み、加齢がその病変を加速していく―現状はその課程であるということです。その視点に立てば、逆にさかのぼって、ドロドロ血液を招いてしまった前提条件(生活習慣など)の改善にも手を付けなくてはならないことが見えてきます。
自覚症状がないから健康だ、と言い切ることは危険です。通常の血液検査ではわからなくとも、誰にでも血栓のリストがあることを認識すべきでしょう。

 

もう一つのミミズパワー

 「血栓症を他人事と考えてはいけない」「誰もが大なり小なり血栓のリスクを持っている」ということを。裏付けるような現象も見られてきています。
 言うまでもありませんが、健康食品(サプリメント)は健康回復や健康増進を願って摂取されます。ミミズ線溶酵素の場合も、実際上は血栓症のリスクから少しでも自由になろうとして摂取されるわけです。とはいえ実生活では、血液検査などでチェックしながら摂取するわけではありませんから、何がどの程度改善されかをデータ的に認識できません。結果的に「なんとなく体調がいいように感ずる」といった感想を以て良しとすべきところでしょう。
 ところがミミズ線溶酵素の体験者の中には、そんな感想よりもっと具体的に「降圧剤の量を減らせるようになってきた」「血糖値が改善し始めた」「性欲が高まる」といった声が聞かれるのです。
 なぜ、血栓症との因果関係もなさそうな、こんなにバラバラに見える現象が起き
るのでしょうか。
その答えは、「血圧や血糖やせいよくをつかさどる組織や器官の衰えが改善されたから」です。
あらゆる組織は毛細血管によって栄養が補給されているのですから、詰まれば細胞が死んで機能の一部が阻害され、その悪影響が次第に蓄積されていきます。例えば糖尿病の場合、血糖をコントロールするインスリンを産生する膵臓の細胞(β細胞など)が、小さな血栓の累積で機能低下を来している可能性があります。ですから、線溶酵素の摂取によって局所の血行不良が改善し、結果的に血糖値が改善の報告へ向かう事は大いにあり得ることでしょう。
 たとえ小さな組織での小さな血栓でも、未病や半健康の症状を伴いながら、長い時間の中で大きな被害へと進展していく―健康な生活を願うなら、そのことには十分に注意する必要があるでしょう。

 では次に、百聞は一見に如かず ― 実際の体験者の声をご紹介しましょう。

 

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「ミミズパワーで勝ち抜く」3-救われた人々の声

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