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糖尿と関係のあるミネラル

現代病ともいわれている「糖尿病」は、近年、低年齢化が叫ばれている重大な疾患です。糖尿病の患者数だけでなく、糖尿病予備軍の数も多いとされており、生活習慣の早期見直しが必要とされています。 そんな糖尿病ですが、現代人が糖尿病のリスクを抱える要因のひとつに、ミネラル不足が関係していることをご存じでしょうか。そこで今回は、糖尿と深い関係のあるミネラルについてご紹介していきます。

ミネラルにはどんな効果がある?

ミネラルは、体によい成分として知られています。しかし、ミネラルがどのような成分で、なぜ体によい効果をもたらすのかを詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。

ミネラルとは人体を構成する元素のひとつであり、必要不可欠とされる5大栄養素のひとつです。直訳すると「鉱物」「無機質」という意味になります。
人体の約96%は、「酸素」「炭素」「窒素」「水素」の4つの元素から成り立っています。そして、ミネラルはこれら4つの元素以外の、すべての生体元素の総称であり、無機物や微量元素とも呼ばれています。ミネラルは残りの4%ほどしか占めていませんが、この4%のミネラルがなければ人間は生きていくことが難しいとされています。なぜなら、ミネラルは代謝活動の中心的役割を果たしており、欠乏してしまうと新陳代謝が低下し、果ては重大な疾患や病気をもたらしてしまうからです。

これらのことを裏付けるように、アメリカにおける現代栄養学の源であるマクガバンレポートには、「ミネラルはタンパク質や糖質、ビタミンなどの栄養素よりも人体の健康の直接的に左右する。たとえ微細でも体にとって必要なものがなければ、我々は病気になり、苦しめられ、命を縮めることになる」と記されています。
さらに、栄養学博士のアール・ミンデル氏は、自身の著書の中で「ビタミンは重要な栄養素だが、ミネラルなしでは働かない。ミネラルこそ栄養の世界のシンデレラだ」と記しています。また、ノーベル化学賞・平和賞を受賞したライナス・ポーリング氏も、「すべての不快感や疾患、病気の根本を探るとミネラル欠乏にたどり着く」と話しています。
このように、さまざまな機関や研究者がミネラルの必要性を説いており、ミネラルがいかに大切な栄養素なのかを訴えかけているのです。

ミネラルの種類は多く、約100種類以上あるとされています。カルシウムやマグネシウム、亜鉛やクロムなど、人体に優れた効果を発揮するものもあれば、人体に蓄積されることで健康被害を及ぼすものもあります。
ちなみに、現在、健康維持や増進に効果があるとされている必須ミネラルは21種類と報告されており、中でもクロムや亜鉛は糖尿病にとって欠かすことのできないミネラルだとされています。

ミネラルと糖尿の関係性について

健康な人体は、食事などで摂取した糖分をエネルギー源であるブドウ糖へと変化させることができます。ブドウ糖は血液を体全体に行きわたらせる働きを担っており、余ったエネルギーは肝臓や筋肉などに貯蓄されます。ご飯などを食べていない時間は、貯蓄されたエネルギーが血管内に送られており、それによって血糖値を保っているのです。
なお、これらの働きを管理しているのがインスリンというホルモンであり、ここまでの流れを糖代謝といいます。

糖代謝が正常に行われないと、血管内に余分な糖が蓄積されてしまい、空腹時や食後の血糖値が高くなってしまいます。これを糖代謝異常と呼び、長く放置してしまうと高血糖や糖尿病を患ってしまう危険性があるのです。

糖尿病の原因である糖代謝異常は、上述したクロムや亜鉛を摂取することで改善できる可能性があります。また、これらのミネラル以外にも糖尿病に効果的だとされているミネラルが「マグネシウム」「マンガン」「セレン」です。
マグネシウムは、骨を形成するために必要不可欠な栄養素です。加えて、酵素の働きをサポートしてくれる他、神経伝達の役割を果たしたり、タンパク質の合成をしたりと多彩に活躍してくれます。
マンガンは、主に活性酸素から細胞を守ってくれる役割を果たしています。そのため、アンチエイジングには欠かせない成分といえます。また、骨の形成や消化のサポートにも効果を発揮します。
セレンは、ヒ素やカドミウム、水銀などの毒素から体を守ってくれる他、活性酸素からも身を守ります。

この3つのミネラルに共通しているのが、糖質や脂質、タンパク質の代謝を活性化させるという点です。糖尿病は糖代謝異常が原因となって引き起こされるため、これらのミネラルを摂取し、糖代謝を正常にすることで糖尿病の予防につながります。

糖尿病や糖尿病予備群の方など、糖代謝異常で悩んでいる方が最も不足しているミネラルの代表格はクロムといわれています。ある研究結果によると、糖で悩んでいる方の体には、健康な方の半分量しかクロムがなかったといわれています。
クロムは吸収されにくいミネラルですが、摂取することで運動効果を向上させたり、脂肪燃焼に効果があったりと、体にとってよい働きをします。クロムを摂取する際には、亜鉛と一緒に摂取することを意識してみてください。これら2つのミネラルは共同でインスリンの働きを向上させる効果が期待できるため、クロムを摂取する際には亜鉛を多く含むレバーやカツオ、牡蠣、牛肉などを一緒に食べることをおすすめします。

なお、亜鉛やクロムをサプリメントで補給する際には、マグネシウムやマンガン、セレンのような他のミネラルと一緒に摂取することが大切です。そうすることで、より体に吸収されやすくなります。

現代人の多くはミネラル不足に陥っている?

現代人の多くはミネラル不足に陥っているとされており、アメリカ農務省では「国民の99%はミネラル欠乏症である」との声明を発表しています。

ミネラルは、他の栄養素とは異なり自らの体内で生成することができません。そのため、食品などから意欲的に摂取しなければ、たちまちミネラル不足に陥ってしまいます。
最近では、多くの方が率先してミネラルウォーターを飲んでいますが、実は市販のミネラルウォーターに含まれるミネラルは水道水とほぼ変わらないとされています。そのため、水ではなく野菜などの食物から摂取することが望ましいといえるでしょう。しかし、野菜に含まれるミネラル分は昔に比べて圧倒的に少なくなっているため、昔の人に比べて現代人はミネラル不足が顕著になっていると考えられます。

野菜のミネラル含有量が減っている原因は土にあります。もともと、日本の土壌に含まれるミネラルは欧米などと比較すると含有量が少ないとされています。加えて、農薬や化学肥料などを使用することで、もともと少ないミネラルのバランスが不安定になってしまうのです。その結果、野菜などの農産物に含まれるミネラルが減ってしまっていまい、野菜などからのミネラル摂取がスムーズに行えない状態になっています。

さらに、お米や小麦などを精製してしまうことも、ミネラルをはじめとする貴重な栄養素を減少させてしまう原因になっています。
生活習慣病という現代病が浸透してから、「三白の害」という言葉を耳にする機会が増えました。この三白とは白米・白パン、白い食塩、白砂糖を指しています。味や見栄えなどを考慮し精製されたこれらの食品は、過剰に摂取すると生活習慣病などの病を引き起こすとされています。

日本食品標準成分表によると、玄米100gあたりに含まれるマグネシウムの量は110mgであり、精製した精白米(うるち米)は23mgです。また、玄穀100gあたりのマグネシウム含有量は110mgであり、精製した小麦粉は12mgです。さらに、黒砂糖100gに含まれるマグネシウムは31mgであり、精製した白砂糖は微量という結果になっています。

玄米110mg→精白米23mg→79.1%の減少
玄穀110mg→小麦粉12mg→89.1%の減少
黒砂糖31mg→白砂糖Tr(最小記載量0.1gに達していない)→ほぼ100%の減少

数字にして並べると、精製することで多くのミネラルは失われていることが分かります。しかし、精製した食品が害になるとはいえ米やパンは主食であり、塩や砂糖は味をきめる大切な調味料です。そのため、全く食べないというわけでなく、摂取量を調節するように心掛けることが大切です。また、白米を玄米や雑穀米などに変えたり、白砂糖を黒砂糖に変えたりと、無理なくできることから食生活を変化させていくといいかもしれません。

これらのことをまとめると、ミネラルは「日本の土壌そのものに含まれる量が少ない」「農薬や化学肥料によって少ないミネラルがさらに減少する」「精製することで含有量が減少する」ということが分かります。このことが要因となり、野菜や穀物などからミネラルを効率よく摂取することができなくなっているのです。

さらに、現代人はレトルトやインスタント、加工食品などを食べる食生活が定着しています。これらの食品の中には添加物としてリン酸塩が含まれており、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を妨げてしまうことが分かっています。また、他のミネラルの中にも食品添加物と結合し、本来の力を発揮できなくなってしまうものも少なくありません。そうなってしまうと、せっかく摂取したミネラルが汗や尿となって体外へ出ていってしまうので、ミネラルは賢く摂取することが大切です。
リンは、カルシウムと1対1のバランスで摂取することが望ましいとされているミネラルです。仮に、骨粗鬆症予防のためと乳製品や小魚などからカルシウムを摂取していても、リンを多く摂取した食生活を続けてしまうと、カルシウムの効果を半減させてしまうため注意が必要です。

ミネラルを体に摂り入れるには? 食品と調理法をご紹介

現代人の深刻なミネラル不足を解消するためには、食品選びや調理法などを工夫することが大切です。
まずは、マグネシウムやマンガン、セレンを多く含む食品を覚えておくことをおすすめします。

【マグネシウム】
いわしの丸干し、はまぐり、あさり、干しひじき、カットわかめ
昆布の佃煮、焼きのり、納豆、油揚げ、ごま、アーモンド など

【マンガン】
しじみ、干しえび、焼きのり、青のり、松の実、クルミ
シソ、生姜、高野豆腐、油揚げ、日本茶(玉露) など

【セレン】
金目鯛、カツオ、ワカサギ、あん肝、ウニ、青のり
玄米、小麦胚芽、ごま、ネギ、玉ねぎ、ブロッコリー など

マグネシウムは、カルシウムを過剰に摂取すると不足してしまうことが分かっています。カルシウム2:マグネシウム1が理想の摂取バランスなので、こちらも併せて覚えておくとよいでしょう。

なお、ミネラルは火を通すことでも減ってしまうことがあります。調理で煮た場合、肉や魚なら約15%〜25%、野菜なら約25%〜50%ミネラルが減少してしまいます。また、蒸した場合には魚は約10%〜30%、野菜は約0%〜50%減少します。

こうした点から、サラダなどの生野菜や生の果物などを毎日の食生活に積極的に摂り入れることをおすすめします。果物を200g摂取するだけで、一日に必要とされるマグネシウム摂取量の約8%、マンガン摂取量の約5%を体に摂り入れることができます。

しかし、中には「野菜や果物などを毎日食べるのは難しい」と感じる方も多いのではないでしょうか。その際には、サプリメントを活用してみてもいいかもしれません。サプリメントなら、糖尿病予防に効果的なクロムやセレン、マグネシウムやマンガンなどのミネラルも効率よく摂取することが可能です。
一日に数粒摂取するだけでよいサプリメントは、出先でも簡単に摂取できる手軽さがあるため、仕事などで食事や睡眠が不規則になっている方におすすめです。

糖尿病の本当の原因とは?

体の中のミネラルを失わないためにできること

これまでは、ミネラルの必要性や補う方法をご紹介していきましたが。ミネラル不足を解消するためには、既に体の中に存在するミネラルを失わない工夫をすることも大切です。

「ストレスは万病の元」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。この言葉が示すように、体の中にあるミネラルを失う大きな要因はストレスであり、ミネラルだけでなくビタミンもストレスにさらされてしまうとたくさん消費されてしまいます。

生活しているとストレスを感じる局面は多々ありますが、多くの方が思い浮かべるのは仕事や人間関係などではないでしょうか。これらは心と体に大きなストレスを与える要因であり、体だけでなく心の病も引き起こしてしまいます。
加えて、ストレスは危機的な状況に陥る際にも感じるとされています。例えば、車を運転中に人や自転車などが急に横から飛び出してきたら、心臓がきゅっとなるはずです。危機を感じた一瞬のヒヤヒヤやドキドキがストレスとなり、ミネラルやビタミンを消費してしまうのです。ビタミンCの場合だと、この一瞬で一日の栄養所要量の約5倍もの量が消費されてしまうとされています。
ストレスによって体や心に負担をかけてしまうと、せっかくミネラルやビタミンなどを摂取してもすぐに失われてしまいます。そのため、スポーツをして体を動かしたり趣味に没頭したりと、ストレスを解消できるものを生活の中に見つけることが大切です。

「ストレスがたまるとお酒やタバコの量が増える」という方も少なくないはずです。糖尿病や糖尿病予備群の方はもちろん、健康体の方であっても、お酒やタバコは控えたほうがよいといえます。なぜなら、お酒やタバコもミネラル不足を招いてしまうからです。

お酒を多量に飲むと疲れるという経験をしたことのある方は多いはずです。これは、体の中に乳酸が発生する他、多量に摂取したアルコールを解毒するためたくさんのミネラルやビタミンが消費されるために起こります。加えて、タバコもミネラルやビタミンを大量に消費してしまうため、ミネラル不足やビタミン不足を引き起こし、糖尿病などの病気の原因になってしまうのです。

もしも、お酒やタバコが止められないなら、上述したミネラルを意識して摂取することをおすすめします。また、ストレスをため込まないようにし、食事や睡眠などの生活習慣を少しずつ正していくことが大切です。
食事や運動はもちろん、ミネラルやビタミンをしっかり摂取することで、病気の予防につながります。特に、糖尿病や糖尿病予備群の方は、ミネラルを摂取しやすい環境を整えることが大切です。

まとめ

ミネラル不足を解消することで、糖尿病を引き起こす糖代謝異常を改善できる可能性が高まります。しかし、ミネラルは体の中で作り出すことができないため、外部から効率よく摂取しなくてはなりません。
今回ご紹介した食品を積極的に摂取し、バランスよくミネラルを体に摂り入れましょう。また、サプリメントなどを活用することで、よりコンスタントにミネラルを摂取できます。もちろん、摂取したミネラルを失わないよう、ストレスのない生活を心掛けることも大切です。
「健康な体を維持したい」「糖尿病などの生活習慣病を改善したい」とお考えの方は、ぜひこれらをご参考ください。

 

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